量子情報:北海道大学大学院情報科学研究科情報エレクトロニクス専攻先端エレクトロニクス講座

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量子情報以前の研究

学生のとき

 修士論文 「CuCl-CuBr混晶における励起子励起子分子系の研究」1984年東京大学大学院時代にとったスペクトル。

純粋なCuClでは励起子分子によるM発光とよばれる発光が見えますが、混晶ではこの他にM'発光が現れます。M'発光は局在した励起子分子からの発光と思われ、励起スペクトルを取ってみたものです。M発光は励起子エネルギーより高エネルギーで励起されるのに対し、M'発光はそれより低エネルギーですが、励起子分子の2光子吸収より高エネルギーで励起されます。
ちなみにこの図には問題があります。*1

*1縦軸の0が表示されていないですね


 NEC光エレクトロニクス研究所時代

 半導体による光機能素子と半導体レーザの研究をしていました。
博士論文もこのテーマです:「量子井戸半導体レーザにおけるキャリア間相互作用の研究」博士(工学)(東京大学)平成10年9月17日取得。
この時代の最後の方ではフォトニック結晶の研究を今は東北大通研にいる小坂さんとやっていました。

半導体光機能素子に関する研究 (昭和59年-平成3年)

  • 時分割光交換に向けたInGaAsP系双安定半導体レーザ光メモリ2Gb/s動作
  • InGaAsP系材料の多重量子井戸を用いた面入出力型光変調器;共振器による消光比向上
  • InGaAsP系半導体レーザの4光波混合による、周波数変換

半導体レーザに関する研究(昭和61年-平成10年)

従来、半導体レーザの動作はレート方程式で解析されてきた。半導体レーザの極限的な性能を引き出すためには、高密度に励起された電子正孔系である半導体レーザ媒質の微視的な記述が必要になる。

  • 量子井戸半導体レーザの発振波長の理論的解析
  • 半導体レーザの利得を記述する密度行列の微視的理論、利得飽和の理論
  • 高密度励起した量子井戸では電子と正孔の空間電荷効果と多体効果。多重量子井戸の光学利得や屈折率に対するキャリアの多体効果の影響
  • 量子井戸半導体レーザのキャリアの緩和、高速変調特性の改善指針、歪量子井戸半導体レーザの実験的検討。これに関連してキャリアが多重量子井戸の各層に不均一に分布することを初めて実験的に示した。

半導体量子構造の光物性に関する研究(平成3年-)

  • n型に変調ドープしたGaAs/AlGaAs量子井戸の時間分解発光スペクトルを測定し、励起された正孔が1ps程度の間、非熱的な分布をすることを明らかにした。
  • 多重量子井戸の励起子が双極子相互作用によって30nm以上離れた井戸間を伝播することを理論と実験で示した。
  • 単一量子ドットの応答測定を目指した1100nm帯共焦点顕微分光システム、近接場光学分光システムの開発

フォトニック結晶に関する研究(平成9年-)

  • Si/SiO2のオートクローニングによるフォトニック結晶のスーパープリズム効果
  • 量子ドットと結合した高Q共振器の実現を目指した欠陥共振器の設計

NEC基礎研究所・JST

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▼ スタッフ

Akihisa Tomita
教 授
富田 章久
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